「見えないものは信じない」「形に残っていないんだから無駄」「結果が全て」
という、目に見えるものを判断基準にする人が、歳を重ねていくにつれて多いような気がします。
もちろん私もそのうちの1人でして。
小さい頃はテレビの中の可愛いくてかっこいいヒーローは当たり前にいると思っていたし、私には見えないお化けだって、今よりもっと怖がっていた気がします。
そして彼氏に1度浮気されると、「付き合う」「信用する」という目に見えない繋がりが、どんなに脆いものか目の当たりにする悲しさ。笑
大人が目に見えるものばかりを信じるようになったのは、裏切られたり、努力をしても認められないことがきっとこの世の中には多すぎたからなのかなあ・・・。
とはいえ目に見えないものに心を動かされるのも大人になってから。
学生時代にお母さんが作ってくれていたお弁当。
甲子園の中継で高校球児の涙。
おばあちゃんのしわくちゃになった手。
そこに宿った思いや愛情を想像して心を打たれるのは、
目に見えないものをあまり信じなくなった大人になってからの方が多いのが不思議です。
「いちばん大切なものは目に見えないんだよ」と言ったのは、星の王子さまです。
そういえば空気も愛も希望も信頼も、目には見えないけど無ければ生きていけないぐらい大切なものでした。
「きみがバラをかけがえのないものにしたのは、
きみがバラのために費やした時間だったんだ。」
目に見えるものだけでは、そこに注がれた時間も愛情も見えません。
それでいうと、最近は何をいかに早く身につけるか、いかに早く稼ぐか、みたいな情報が多いですが、まったくミスなしでそこにたどり着いたとしても、そこに深みは出ないよなあ。とも思います。
形あるものは確かに安心感がありますが、いつかは壊れてしまいます。
友達だって恋人だって、お揃いのものを持っているからずっと一緒に居られるわけではないように、これからは目には見えないもっと深いところで繋がっていきたい。
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