2011年に西田博之さんが主演を務めあげた映画『星守る犬』
観たことがある人も多いのではないでしょうか?
わたしはレンタルビデオ屋で気になってはいつつも、なんとなく手が伸びない作品でした。
「星」×「生物」という組み合わせが死をイメージさせて、動物好きとしては悲しい気持ちになるような気がしてならなかったのです。
最近、図書館に行った際に『星守る犬』『続・星守る犬』の漫画を発見。
「漫画ならスラスラ読めるかな~」と手に取ったのが間違いでした。
正直、もう二度と読みたくない。
こんなに悲しくて、冷たくて、でも温かさが残るマンガに出会ったことが無い。
動物好きな人、ペットを飼っている人にはトラウマさえも与えるかもしれない。
二度と読みたくなくなると思う。それでも一度は読んでほしい。
今回はそんな漫画『星守る犬』『続・星守る犬』の感想ブログです。
なるべくネタバレをしないように頑張ります。
あらすじ
小学生のみくちゃんに拾われた白い犬・ハッピーは、ごく普通にいる家族の中で幸せに過ごしていた。
しかし、そんな家族も少しずつ変わっていく。
お父さんの病気を機に離婚。家族に取り残されたお父さんとハッピーは家も処分してボロ車で故郷に帰る旅する。
少し不器用でぶっきらぼうな普通のお父さんでありながら、どうしようもない立場に追い込まれていくお父さん。
そんな「お父さん」をひたむきに愛し続けるハッピー。
1人と1匹の限られた生を謳歌する旅が始まった。
(わたしなりの)感想
あらすじでは「謳歌する旅が始まった」とか書きましたが、物語の流れとしては1コマ目でお父さんとハッピーの旅が既に終わっているところ(亡くなっているところ)から始まります。(これがまず衝撃)
お父さんは死後1年半、ハッピーは死後3ヵ月、この差はなぜ生まれたのか、この期間ハッピーはどう過ごしていたのか、その謎を解き明かすように物語は進んでいきます。
ちなみにこのマンガに「悪い人」はほとんど出てきません。
ただ、だからこそ人間本来の残酷さ、犬の純粋さと愛の深さが心に刺さってくるのです。
どうしようもない状況に、「この犬を拾ったのが私だったら救ってあげられたのに」というもどかしささえ感じます。
このマンガの結末の見解は人それぞれです。
人によっては「一見不幸な最後だったけど、それでも2人は幸せだった」と解釈することもできれば、あまりの悲しい結末にそんな甘いことは言えない気持ちになる人もいると思います。(ちなみに私は後者)
この漫画の学びに正しさはないと思います。
ただただ命と動物との絆について考えさせられます。
もしあなたの手で愛してあげられる命があれば、目一杯愛したくなるはずです。
「私が幸せにする」という覚悟を持てるはずです。
さいごに
私はこの漫画を二度と読みたくありません。
というより、二度と読む必要がない。
たまに読み返して学んだことを思い返す必要もないぐらいに忘れられないからです。
ペットを飼おうと思っている人、飼っている人、なにかしら動物と関わりがある人には必ず読んでほしい漫画です。
そしてトラウマになってほしい。
そのトラウマで、愛すべき命をこの上ないぐらいにじっくり愛してほしいのです。
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